HPVワクチンのを2025年9月までに1回接種を!
子宮頸がん予防に有効なHPVワクチンが無料で受けられる最後の期間です。本年、2025年9月末までに1回目のワクチンを接種されると、3回分全てを公費で受けられます。(自費で接種すると、約9万円かかります。)
- 対象;小学校6年生~高校1年生の女子
- 期間;高校1年生の方が無料で接種をうけられるのは、今年度(3月末)限りです。また、通常は3回接種が必要ですが、15歳未満なら2回接種で済みます。
子宮頸がんワクチンの予防効果
・我が国では子宮頸がんにおいて、ほぼ100%がHPV陽性
・HPVワクチンの効果
HPV-16, 18による子宮頸がんの予防効果;90%以上
HPVのタイプを問わない子宮頸がんの予防効果;65%
・ HPVワクチン接種により、10万人あたり859~595人の子宮頸がん罹患を防ぐ
・ HPVワクチン接種により、10万人あたり209~144人 の子宮頸がん死亡を防ぐ
2013年~2021年にかけて、ワクチン接種後に生じうる多様な症状等についての情報が不十分であったことよりHPVワクチン接種の差し控えがあり、公費で接種できる機会を逃している方が多くおられます。2021年11月、十分な安全性が確認され、また接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことで、接種勧奨の再開に至りました。
HPVワクチンの効果について、16歳頃までに接種するのが良いとされていますが、それ以上の年齢でもある程度の有効性が示されています。
また、子宮頸がんの予防のためには、ワクチンのみならず子宮頸がん検診を定期的に受診することも重要です。がんの早期発見・早期治療のため、検診も併せて忘れずに受けましょう。
HPVワクチン接種により、多くの若い女性の命が救われることが期待されます。まだ接種していない方、これから接種しようかと思っている方、この夏休みにゆっくり考えてみてくださいね。
何かご不明な点があれば、いつでもご相談ください。
おおやぶ内科・整形外科 副院長 大藪 知香子
糖尿病内科専門医・指導医 総合内科専門医