糖尿病は 世界で6人に1人の命を奪う病気です

 

全世界の3人に1人が 糖尿病です

日本では6人に1人の2000万人が 糖尿病または糖尿病の予備軍です

 

糖尿病は今もなお 誤解や偏見が多い病気です

 

ぜいたく病、甘えや不摂生のせい、恥ずかしい病気、中年以降の病気、治らない病気

そんなレッテルを貼られているいる人がたくさんいます

 

インスリンは一度始めたらやめられない

インスリンを始めたら糖尿病の末期だ

インスリン治療はもう古い

 

糖尿病だから食べてはいけない

糖尿病だから病気になりやすい

糖尿病だから寿命が短い

 

全て誤解です

 

偏見や誤解をおそれて、インスリンやお薬を隠れて続けている人がいます

病気を受け入れられず、治療の機会を逃している人がいます

糖尿病があるために、仕事や結婚などで社会的不利益を受けている人がいます

 

糖尿病は 1型と2型のタイプがあります。

 

1型糖尿病は 膵臓に原因のある病気で インスリンによる治療が絶対に必要です

2型糖尿病は 遺伝や生活環境の病です

もともと糖尿病になりやすい日本人の体質・遺伝の問題と

急速に進んだ社会がもたらした飽食、運動不足、ストレスと

その他にも さまざまな要因が重なって発症します

 

糖尿病の治療には

正しい知識と 前向きな気持ちと 周りからのサポートが必要です

 

糖尿病治療のカギは、

早期発見・早期診断・適切な治療継続 です

 

糖尿病に対する偏見で、病院から足が遠のき、適切な治療が受けられていない方が

まだ数多くおられます

 

糖尿病に従事している医療者は、このようなスティグマ(社会的偏見、不利益)から糖尿病の方々を守るため、偏見を払拭して、正しい知識や理解を広めていかねばなりません。

 

世界の糖尿病と闘うすべての人が

健康な方と変わらない人生を歩めるように

 

これからも日々、糖尿病治療に尽力したいと思います

 

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11月14日 世界糖尿病デー

第57回全国糖尿病週間 2021年11月8日(月)〜 11月14日(日)

世界糖尿病デー 公式ホームページ [世界糖尿病デーイベント実行委員会] (wddj.jp)

 

 

1991年、世界に拡がる糖尿病の脅威と闘うためIDF(国際糖尿病連合)とWHO(世界保健機関)が制定、2006年に国連により公式に認定されました。

『11月14日』は、1921年にインスリンを発見したフレデリック・バンティング博士(カナダ/1891-1941)の 誕生日に由来します。バンティング博士の糖尿病学における画期的な発見に敬意を表し、この日を糖尿病デーとされました。

そして、

今年2021年は、1921年のインスリン発見から100年目を迎える記念すべき年です!

 

インスリンの発見は、20世紀最大の医学上の発見の一つといわれています。

1921年、トロント大学のフレデリック・バンティングとチャールズ・ベストは犬の膵臓からインスリンを抽出することに成功し、糖尿病の犬に投与して血糖値200mg/dlから110mg/dLまで下がることを確認しました。

それから、インスリンによって、多くの命が救われてきました。

 

世界糖尿病デーは、世界160カ国から10億人以上が参加する大規模な啓発デーであり、全世界で繰り広げられる糖尿病啓発キャンペーンは、糖尿病の予防や治療継続の重要性について市民に周知する重要な機会となっています。

 

『ブルーサークル』

国連やどこまでも続く空を表す「ブルー」と、団結を表す「輪」をデザインし、”Unite for Diabetes”(糖尿病との闘いのため団結せよ)というキャッチフレーズとともに、世界中で糖尿病抑制に向けたキャンペーンを推進しています。


おおやぶ内科・整形外科 副院長 大藪 知香子

糖尿病内科専門医・指導医  総合内科専門医