FreeStyleリブレ

 

 

FreeStyle リブレは、最大14日間(2週間)にわたり血糖を持続的に測定することのできる医療機器です。

糖尿病治療においてインスリン療法を行っている患者さんは、インスリンを調整するうえで、毎日の自己血糖測定が非常に大切です。

これまで患者さん自身で血糖測定する方法として、指先を穿刺するタイプの血糖測定器しか存在しませんでした。これは、1日に1回~3回(多い方は4-5回)の血糖測定を毎日続けるものですが、糖尿病の治療による思わぬ高血糖や低血糖を見逃すことが多々ありました。

2017年に新たな血糖測定器としてFreeStyleリブレが発売となり、『点』だけの血糖から、『線』でみる血糖変動を知ることができるようになり、インスリン治療が飛躍的に安全かつ効果的に行えるようになりました。

FreeStyleリブレは、500円玉ほどの丸いセンサーを腕に装着し、専用リーダー(又は対応可能なスマートホン)をセンサーにかざすことで、いつでも血糖が簡単に測定できます。グラフ化された血糖変動が専用リーダー(又は対応可能なスマートホン)の画面でリアルタイムでみることができ、日々の生活習慣に対するサポート、高血糖・低血糖の予測など、様々な場面で活躍します。入浴、水中でも装着したままで良いので、日常生活に大きな影響がありません。

 

このFreeStyleリブレの使用が保険適応となる対象が、以前までは糖尿病患者さんのうちインスリン頻回注射(インスリン強化療法・混合型2回注射)をしている方に限られていましたが、2022年4月1日より『インスリン製剤の自己注射を1日に1回以上行っている患者さま』『インスリン注射をしている全ての糖尿病患者さま』と拡大されました!

 

もちろんFreeStyleリブレにも弱点があり、①血糖測定値に15分ほどのタイムラグがあること、②従来の血糖測定器(手指穿刺型)の方が正確度が高いこと、が挙げられます。ですので、特に血糖変動の大きい方、低血糖リスクの高い方、血糖コントロールが不安定な方においては、やはり従来型の血糖測定器の重要性をご説明しています。ただし、24時間通しての血糖のトレンド(変動)や個々の特徴を見る上で、FreeStyleリブレは非常に有用であり、皆さんの糖尿病治療がうまく進む可能性が高いと考えます。

 

FreeStyleリブレ使用を希望される方は、いつでもご相談くださいね。

 

 

参考;患者さん向け:FreeStyleリブレ情報サイト

 

おおやぶ内科・整形外科

副院長 内科 糖尿病・内分泌内科 大藪 知香子