糖尿病性足病変に対するリハビリテーション

運動療法は整形外科的な病気が良く知られていますが、近年では生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満など)の改善や心臓リハビリテーションのような内科的アプローチも積極的に行われています。

 

有酸素運動のメリット

代表的なのは、ウォーキングや軽いジョギング、エアロビクス、サイクリング水泳などです。

有酸素運動のメリットとしては、

  • 中性脂肪や体脂肪が減って、肥満や高脂血症に効く!
  • 血圧が下がって高血圧に良い!
  • 血糖が下がり、糖尿病が改善する、糖尿病になりにくいカラダになる!
  • 運動の刺激によって、筋力低下や骨粗鬆症の予防になる!
  • ストレス解消、良眠が得られる!

などです。

 

なぜ運動すると、糖尿病が良くなるのでしょう?

運動で使われた筋肉が、糖や脂肪をどんどん利用してくれます。すると、

  1. 運動後、短期的に血糖が下がる
  2. インスリン抵抗性が改善(自分の膵臓から分泌されたインスリンの効き目が良くなる)して、長期的に血糖が下がりやすくなる
  3. コレステロールや中性脂肪も下がる
  4. 血圧も下がる
  5. 心肺機能が向上する

これらが合わさって、とても効率よく糖尿病を改善してくれます。

 

糖尿病の運動には、①有酸素運動(ウォーキング、ジョギングなど)、②レジスタンス運動(筋トレなど)と、大きく2種類に分かれます。

有酸素運動により内臓の脂肪細胞が小さくなることで肥満を改善します。また、脂肪組織から産生される悪玉のアディポサイトカイン(インスリンの働きを邪魔して血糖が下がりにくくなる)の分泌が少なくなります。このため筋肉や肝で糖が消費されやすくなり、血糖値が安定します。
またレジスタンス運動は、筋量の増加によって糖が消費されやすくなるため、血糖コントロールにとても有効です。

 

 

理論はわかっていても、やり方がわからない
運動をやったことがいいことはわかるけど、続かない

 

当院の運動リハビリでは一人一人に合わせた運動方法を提案します

開始後数回は評価をしながら身体状況や運動習慣、日常生活状況を確認して、患者様と相談しながらリハビリ内容を考えていきます。間違った方法では続きません。

話をしながら一緒に運動習慣を身につけていき、生活の一部として組み込めるようにしていきましょう。

 

おおやぶ内科・整形外科

理学療法士  濱崎 静香